チャンピオンズリーズ13-14 準々決勝バルセロナvsアトレティコ1st legのお話です。
結果は1-1の引き分けでした。
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スタメン
バルサは守護神バルテズを怪我で欠いてのスタート。後はお馴染みのメンバー。
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ピケ、ジエゴ・コスタの退場
前半の早い時間に、なんとバルサのピケが負傷退場。なにーーっ! いきなりCBを怪我で交替という悲惨な展開。しかもGKは慣れないピントなので守備が不安に。。
そうこうしているうちに、今度はアトレティコの絶対的エース、ジエゴ・コスタがこれまた負傷退場。おいおい、どうなってるねん。
ジエゴ・コスタは元々コンディションが良くなかったとか。
そのジエゴ・コスタに替わって入ったのが、ジエゴ。
アトレティコはジエゴ・コスタがいなくなって前線でのキープが難しくなったのは否めませんが、それでもジエゴが気合入りまくりの素晴らしい活躍でした。
ジエゴが大活躍
ジエゴは守備もサボらず激しく行くし、カウンター時は前線で基点を作れるし、一人で何人分もの仕事をしていたと思います。おそらくシメオネ監督の頭には足に不安を抱えるジエゴ・コスタに替えてジエゴというのはプランとして頭の中にあったんでしょうね。
なんと言っても得点シーン。
後半11分、まず、中盤の混戦からジエゴのドリブル突破をイニエスタが足を引っ掛けて倒してイエローをもらいます。
いつも倒される側のイニエスタがあんな形でファウルを取られるのは珍しいですね。
イニエスタは完全にかわしてるのにファウルで止められる辛さを痛いほど味わってるから、たぶん心の中では申し訳ないという気持ちとジエゴのテクニックを称える気持ちがあったと思う。ジエゴもイニエスタがわざとやったわけじゃないって分ってるのがかっこいいね。「今のはおまえは悪くない。俺のテクが凄すぎただけだ。」って。
このファールの後、ふわっとしたリスタートから一瞬の隙をついてジエゴがゴール右隅にすごいミドルシュートをぶち込みます。。
動画なし。。
このゴールはピントを責めたらかわいそうですね。ナイスシュートでした。
アトレティコの中央固め
今シーズンのアトレティコはバルサ相手に3試合でたった1失点という堅守を誇ってます(この試合は除く)。ちなみに今シーズンのバルサのリーグ戦での31節終了時点までの一試合平均ゴール数は2.87ゴールです。3試合で1失点というのが如何にすごいか分ると思います。
なぜアトレティコはバルサの攻撃を抑えることができるのか?
それは極端な中央固めです。
この試合に関しては前からプレッシャーをかける場面もありましたが、無理だと判断すると全員リトリートしてブロックを組みます。
そのブロックがとてつもなく強固です。4-4の2ラインをぎゅっと凝縮させてペナルティボックスの前のスペースを完全に消してしまいます。しかもFWがしっかり戻ってブスケツやシャビといった中盤の底の選手をマークして自由にボールを持たせません。
普通に考えると、ボールは外へ回さざるを得ません。
あえてボールを外に誘導する守り方ですね。バルサは背の低い選手が多いので大外からのクロスを頭で合わせてというゴールは苦手なので、サイドを突破してクロスを放り込まれても怖くはないという計算なんでしょう。
バルサもそれは分ってます。
どんなに人数をかけて中央を固められてもテクニックとパスワークでこじ開けにかかります。
しかし、アトレティコの守備ブロックは一人一人の集中力も素晴らしく全くと言っていいほど中央でプレーさせるスペースを与えませんでした。
そして、ボールを外へ外へ誘導するという意識が全員に徹底されていて、肝心なところでなかなか危険なエリアへ入っていけません。
例えば、後半7分のこのシーン。
イニエスタが中盤からペナルティエリア内まで一人でボールを運んでチャンスを作ったシーン。
イニエスタの前に立ちはだかるチアゴがまず極端な守り方をします。あえて縦を空けてでもネイマールへのパスコースである中を切ります。ボールを奪えなくても前に進まれてもいいから、とにかく中へは行かさないという守り方。
そしてイニエスタを前に進ませておいて、罠にかけます。
完全に囲むのではなくまるでCの字のように徹底して外だけ空けて、ボールを外へ運ばそうとします。
それでも外へ逃げず中を向いてしまうイニエスタがあまりに変態的。www
誰も気にしていないのにスペースに走りこむアルバには目もくれず、なんとか独力でゴール前で待つネイマールにクロス。
しかし、シュートには至りませんでした。
もう一つ、その直後のワンシーン。
イニエスタが大外のスペースに走りこむアルバにパスを出すと見せかけて、
中に切り返すも、そっちには絶対行かさない!とガビのナイスディフェンス。
ファンフランもあえて外(アルバ)はフリーにさせて、外へ行かせるように守ってます。しかし、変体イニエスタはそれでも中へ行こうとするも、絶対中へは行かせない。
一つ目の例も、よく言えば、イニエスタが変態的なテクニックで独力突破した素晴らしいシーンとも言えますが、アトレティコからすれば、注文通りとは言わずとも、外は捨ててでも中を固めてるわけですから、見事に術中に嵌っていると言えなくもありません。
敵にも味方にも無視されて、ジョルジ・アルバは自分の存在意義に悩んでいることでしょう。w
中央固めが破れた2つのシーン
そのアトレティコの徹底した中央固めなんですが、バルサのこれまた徹底的な中央崩しにやられたシーンが2回だけありました。
メッシ→イニエスタ
前半25分のシーン。
バルサがボールを失ってアトレティコがFWに縦パスを入れたところをマスチェラーノがインターセプトし返して、ショートカウンターとなったシーン。
マスチェラーノからメッシにボールが渡るも、トラップが足元に入りすぎて相手DFに寄せられます。
しかし、イニエスタとアルバは、メッシが簡単にボールを失うわけがないと信じてスペースへ走る。
メッシは期待通りとんでもないボールコントロールでマークを外して前を向くんですね。
しかもいつの間に見ていたのかイニエスタが走りこまんとする勝負スペースを見てるんですね。
そこでミスったのがファンフラン。
まさかあの体勢から中へのパスコースを見ているとは思っていなかったのか、外を駆け上がるアルバに意識を奪われてしまいます。アルバいい仕事したぞっ!
「ファンフラン!外は捨てろと言ったろがっ!」っていうシメオネの叫び声が聞えてきそうです。
そのファンフランの背後のスペースをメッシの絶妙なパスが切り裂きます。
そしてイニエスタの完璧なトラップからの素早いシュートで決定的シーン。
しかし、ゴディンの素早いカバーにシュートは弾かれました。
ホントにアトレティコの守備の集中力はすさまじいです。
非常にハイレベルな攻防でした。
イニエスタ→ネイマール
そして、もう一つはバルサの唯一の得点につながった後半25分のこのシーン。
これも高い位置でボールを奪い返してからの展開でした。
このシーン、メッシにDFが2人付いていることでCBとSBの間に大きなスペースが出来ていました。
もちろん、イニエスタとネイマールは、この勝負スペースを見逃していませんでした。しかもネイマールはファンフランをさらに外へ引っ張り出す為に外でボールを受けるフリをするんです。ふらふら~っと。
そして、イニエスタがパスを出せるタイミングを見計らって、一瞬で加速してファンフランの背後に飛び込みます!
ファンフランは完全に引っかかりました。www
このリアクション見てやってください。
サッカー選手が試合中にこんな情けない格好するモノでしょうか?w
「ファンフラン!外は捨てろと言ったろがっ!」シメオネ再び大激怒です。
ネイマールが走りこんだその瞬間に、イニエスタの右足アウトサイドからMFの僅かな隙間を通すスルーパスが放たれます。
その完璧なイニエスタからのスルーパスをネイマールが右足ダイレクトで叩き込んでバルサが同点に追いつきました。
ナイスコンビ!!
バルサの猛攻
バルサは先制ゴールを決められてから、中盤のセスクを下げて、FWサンチェズを投入してるんですね。
これで、イニエスタが中盤に下がって、ネイマールが左、サンチェズが右という形になります。この形が良かったですね。やっぱりイニエスタは中盤が似合うし、ネイマールは左サイドの方がボール持ちやすそう。
この形になった直後にネイマールの同点ゴールが生まれました。
その後の20分間もアトレティコはほぼサンドバッグ状態でした。
追加点を許さなかったのがさすがアトレティコと言ったところ。アウェイゴールも決めたしアトレティコ的には言うことない結果でしょう。
しかし、両者ともに残念なのが怪我人です。
アトレティコは絶対的エースのジエゴ・コスタの離脱が痛い。
バルサなんて、バルデズとピケがアウトですから守備への影響はとてつもなくデカいです。
さあ満身創痍の両チームの2nd legはどうなる?!
2nd legは4/9の深夜27:45からです。
ではまた。