CL13-14 準々決勝2nd leg、アトレティコvsバルサのお話です。
ちなみに、1st legはカンプノウで1-1の引き分けでした。
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スタメン
バルサはピケとバルデズが居ないという後ろに不安を残す布陣。
アトレティコは、FWジエゴ・コスタの変わりにアドリアン・ロペス、右MFトゥランの替わりにラウール・ガルシアを入れてのスタート。
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バルサ敗れる
結果は1-0でアトレティコの勝利。
トータルスコア2-1で、バルサ準々決勝で敗退です。。
アトレティコの強さには脱帽しました。完全な力負けですね。監督の差と言ってもいいかも知れません。
そこで、アトレティコのシメオネ監督が、バルサを倒す為にどんな策を用いたのか、偉そうにも解説したいと思います。
シメオネの策略
蹴らせる守備
ピケの不在
この日のバルサはのDFラインにはピケが不在でした。
ピケの最大の特徴と言えば、CBとは思えない足元のテクニック。
その足元のテクニックでバルサのビルドアップを最後尾から支え、DFラインないしはチーム全体に落ち着きを与えています。
バルテズの不在
さらに、GKバルテズの不在。
バルサはポゼッションにこだわっているので、できれば簡単にボールを前に蹴らなくていいように、相手が前からプレッシャーをかけてきた場合、GKも積極的にDFラインのパス回しに参加して相手の前プレをいなします。
しかし、この日のGKは足元がかなり弱いピント。。
前からプレッシャーのかかった状態で安易にGKにボールを渡すと、相手をいなすどころかボールを奪われて即失点ということもありえます。
1st legもですが、アトレティコは明らかにGKピントへのバックパスに激しくプレスをかけて来ていました。
実際、ピントのミスを誘ってチャンスを作られた場面が結構ありました。
そうなると、GKへの苦し紛れのバックパスは怖くて出来ません。
前からの積極的なプレス
そんな不安を抱えたバルサのDFラインに対して、アトレティコは立ち上がりから、積極的にプレスをかけます。
DFがボールを持ったら、パスの受け手を徹底的にマークしながら追い詰めることで、前に蹴るしか無い状況を作ります。
ピッチ上のあらゆる空中戦での競り合いはアトレティコが制していました。
元々、バルサは背の低い選手が多く空中戦に弱い上、アトレティコのハードな当たりに完全に負けてました。
つまり、苦し紛れのロングパスは高い確率で弾き返すことが出来るので、アトレティコからしてみればとにかくバルサのDF陣に蹴らせることが第一目標です。
ベタ引き中央固め
もちろん、前から追うだけではありません。前プレが無理な場合は、素早く帰陣しての中央固めです。
1st legと同じく、徹底的に中央を固めてバルサのやりたいサッカーを全くさせません。
その辺は前回の記事で書きました。→CLでアトレティコがバルサを抑えた理由と抑え切れなかった理由
それにしてもここまでバルサのサッカーを抑えこむのは全員のとんでもない集中力と献身があってのことです。ツートップも常に守備ブロックに参加していますから。
ちなみにシメオネは、攻守に渡って最大限パワーを発揮したツートップを、二枚とも早い目に交替させていました。計算通りと言ったところでしょう。
ミスマッチをつく攻撃
攻撃に関しては実にシンプルです。
これもピケの不在を上手く突いているのですが、バルサのDFとアトレティコの攻撃陣のマッチアップを見た時、完全なミスマッチが見られます。
アルバとラウル・ガルシア、マスチェラーノとアドリアン・ロペスのところです。
この身長差を見てください。
アルバ | 171cm | vs | 184cm | ラウル・ガルシア |
マスチェラーノ | 174cm | vs | 183cm | アドリアン |
身長がこれだけ違う上、体の強さも全然違います。
1対1の浮き球の処理でアルバ、マスチェラーノが勝てることはまずあり得ないと言ってもいいぐらいの差があります。
つまり、アトレティコの攻撃の狙いは、ラウル・ガルシアもしくはアドリアン・ロペスの頭めがけて蹴ることです。
実際、試合開始5分で生まれたアトレティコの先制点は、ガルシアの頭を狙って蹴ったゴールキックからでした。
見ての通り、バルサのマークはルーズな上、完全に人数も足りていません。GKから一気にここまで蹴られたとは言え、ロングボールを警戒していれば全体的にもっと深いポジションを取ることもできたと思います。
こんなスカスカの状態で、ガルシアがアルバに競り勝ち、ボールをマスチェラーノの裏へ流し、そこにアドリアン・ロペスが走りこんで完全に裏を取ります。
ここからアドリアンがシュートを打つもクロスバーを直撃。その跳ね返りを拾って左サイドに振って、そこからファーサイドへクロス、そこでアドリアンがマスチェラーノに競り勝って折り返したボールにフリーのコケが飛び込んで先制ゴール。
元々マークが緩い上これだけ左右に振られたら、マークに付ききれません。
ガルシアか、アドリアンがハイボールを頭で競り勝って、こぼれた球を拾ってシュート。
この形は何度もありました。
ジエゴ・コスタ、トゥランという主力に替わって入ったアドリアン、ガルシアをここまで有効に使うところに、シメオネの監督としての手腕を見た気がします。
逆にバルサはピケ、バルテズの不在という弱点を見事に突かれました。
相手のロングボールに対して何の策も打てなかったどころか、バルトラ、ピントの経験不足をまんまと露呈してしまいました。
バルサが負けたのは個人的には残念なんですが、アトレティコの強さには脱帽です。
アトレティコは勝者に相応しい戦いぶりでした。
ベスト4出揃う
さあ、いよいよベスト4が出揃いました。
バイエルン、チェルシー、アトレティコ、レアルの4チーム。
チャンピオンズリーグもいよいよクライマックスです!